第４６回有馬記念観戦記

　第４６回有馬記念は、単勝３番人気だった３歳馬マンハッタンカフェがを外から上がり３３秒９の驚異的な末脚を炸裂させ優勝、２着に１３頭中最低人気だったアメリカンボスが突っ込み大波乱の結果となりました。　以下着順です。

　　第４６回有馬記念（ＧI、中山芝２５００Ｍ、３歳以上、定量、指定、混合、良）全着順

配当

［ＰＥＮＴＡの写真付観戦記！］

　今日はいよいよグランプリ、有馬記念の日である。　しかし・・・よりにもよって２日前からぺんたは体調を崩してしまってたのだ（自爆）　この日も朝から３７度前半と微熱が・・・普通だったら自宅で見るところ。　でも、どうしても見たかったってのと、次の日が休みだったということ、更には知人の分の入場券も持ってたってこともあったんで、強行出撃を決定したのだ（＾−＾；；）

　家を出たのが１１時半過ぎ。さすがに今日だけは早めに出ないとね。　で、１２時半ごろに武蔵野線の某駅で知人と合流。　そのまま一路中山競馬場に！　現地に着いたのが・・・だいたい１時半ぐらいだったかな。

　いつもは、駅から連絡地下道を歩いて入場してるんだけど、この日は堂々と（？）「正門」から入場（笑）　ってか・・・何だい当日券売ってるんじゃん。　２週前に無理して並ぶ必要もなかったかも（爆）　そんなこんなで・・・うわ、さすがに場内はかなりの人だなぁ。 １ヶ月前のジャパンカップに比べると若干少ないのかなって気もしたけど、それでもすごい人の数だ。

　スタンドに入ると移動するのにも一苦労。　そんで、その後しばらく一緒に来た知人と馬券の検討。　とは言っても珍しく両方とも◎マンハッタンカフェで一致（笑）　珍しいこともあるもんだ。　まぁ、ぺんたの見解としてはこの前の菊花賞の内容が良かったということ、世代のレベルの高さ、それにサンデーサイレンス産駒らしからぬ（？）気性の素直さを考えてマンハッタンカフェを本命にしたのだ。　世代交代が証明されると見た！

　そんで２時半ぐらいに馬券の買いに行く。　ただ、この前の週の阪神牝馬Ｓって言うＧIIのレースで８番人気ムーンライトタンゴから総流しにして万馬券取っちゃってんだよね（苦笑）　１週早く運を使い果たした気がしないでもないんだが・・・。　まぁ、そのおかげで資金的には若干多めに投入できるし、総流しにして万馬券取れたんで２匹目のドジョウ狙ったれえ！　ってことで、マンハッタンカフェの単勝と、マンハッタンから馬連＆ワイド総流しかましました・・・金額的には印順に比重をかけたけど。でもマンハッタンが勝てば浮きになるようには買ったんだけどね。　まぁ、先週のこともあるし今週は外してもいいやぁ〜（笑）　前週のことで運を使い果たしたとぺんた自身ですら思っていたし。　でも、その前週のことで生じた「外してもいいや」っていう心の余裕と、その結果として決行した「総流し」が・・・４０分ぐらい後にとんでもない「メークミラクル」を生むことになろうとは・・・（笑）　知人に「マンハッタンから総流しするとどの馬との組み合わせが一番つくの？」って冗談半分で聞いたのがまさか現実になるなんて、ぺんたはもちろん知る由もなかったよ。　

　まあそれはとりあえず置いといて本題に。　やがて定刻の３時２０分が近づく。　場内のターフビジョンには・・・ゲストで来ていたナインティナインによるカウントダウンが始まった。　４・３・２・１・・・０！！　と同時にファンファーレが鳴り響いたよ。　なかなか粋な演出だねぇ・・・でも、場内の観衆のカウントダウンのコールは少々ずれていたけど（爆笑）

　ゲート入りも終わり、いよいよレースがスタート。　あれ？１頭出遅れてるし・・・って、逃げると思ってたホットシークレットが出遅れてるじゃん！　「出遅れるかも」とはちょっと思っていたけどまさか本当になるとは。　今考えればこれが後の大波乱の大きな要因になったのかも。　レースは何と、トゥザヴィクトリーがハナに！　ユタカがまたまた何かやらかそうとしてる（笑）　でも、それほど人気にならない馬に乗る時のユタカって見てて面白いわ。　展開的にはその後にシンコウカリドやアメリカンボスが続く。　メイショウドトウとテイエムオーシャンが６番手ぐらいにいて、テイエムオペラオーとマンハッタンカフェがその直後ぐらいに位置してたね。　ナリタトップロードは更にその後ろだった。

　トゥザヴィクトリーが逃げている時点で平均ペース以下だろうな、ってのは簡単に推測できた（ちなみに、最初の１０００Ｍは６２秒６だったらしい）。　このペースにも関わらず２週目の向こう正面ぐらいでマンハッタンカフェは何と後ろから３頭目ぐらい。　テイエムオーシャンなんか最後方だよ（苦笑）　おいおいちょっと後ろ過ぎないかい？　テイエムオペラオーとメイショウドトウは逆に中団のいい位置にいたねえ。　そんな中、３角過ぎからマンハッタンカフェの馬体に蛯名のムチが入る。　メイショウドトウとテイエムオペラオーも追い出しはじめた感じ。　果たしてマンハッタンカフェはここから届くのか？？　トゥザヴィクトリーはかなりいい感じで逃げてるぞ？

　しかし・・・４角過ぎ、ぺんたはマンハッタンカフェの驚異的な末脚におどろくことになる。　まず、手始めにテイエムオペラオーとメイショウドトウの「２強」を一瞬で抜き去り、置き去りにする。　この瞬間「２強時代」が終わったって感じがした。　でも、そんなことは今はどうでもいい！　問題は楽に逃げたトゥザヴィクトリーを交わせるかどうかだよ。　ぺんたも出ない声を必死に絞って「差せ差せ」の絶叫！　すると、残り５０Ｍぐらいで計ったようにトゥザヴィクトリーを捕まえることに成功！　逆に１馬身余りの差をつけて栄光のゴールに！　よっしゃ、この時点で「浮き」は確保したぞ！（笑）

　でも、本当のドラマはこの後に・・・マンハッタンはとりあえず置いといて、２着争いでとんでもないことが起こっていたよ（笑）　てっきりいい感じで逃げてたトゥザヴィクトリーが２着だと思ってたのが・・・ターフビジョンの再生を見ると、どう見ても１頭に抜かれてるんだよ（＾−＾；；）　その１頭って一体何？？　で、もっかい良く見ると・・・白い帽子？　これって・・・まさか・・・。　そう、馬券買う時に「どの馬との組み合わせが一番配当つくの？」っていう質問の答えの馬・１３頭中最低人気アメリカンボスこそその馬だったのだ！　え？これってもしかして・・・とんでもないことが起こっちゃったのかぁ？　

　それは、レースが確定して現実のものとなったよ。　１着マンハッタンカフェ−２着アメリカンボス。ついた配当は・・・実に４８６．５倍！　いやぁ・・・自身が１週前に記録した「的中馬券最高配当記録」をたった１週で大きく更新してしまったぁ。　終わり良ければ全て良しとは良く言ったもんだが、完璧に「出来すぎ」だよなこれは（笑）　競馬長くやってれば、たまにはこんなこともあるんだなぁ。　ちなみに、一緒にいた知人もキッチリプラスをＧＥＴしていたみたいだったね。　勝ったマンハッタンカフェを見て「世代交代」を強く印象づけられるとともに、自らにもとんでもないメークミラクルが起こった。　多分、競馬見続ける限り生涯忘れることはないであろう・・・２１世紀最初の有馬記念でした！！

　　（上の写真：　本馬場入場から返し馬に向かうテイエムオペラオー。　まあ、ラストランってことで現役最後の勇姿を写真におさめることにしました〜。　本命は別の馬だったんだけど（苦笑））

［ＰＥＮＴＡの勝負馬券・結果！！］

勝負馬券：　４の単と、４からの馬連＆ワイド総流し。　本文にも書いたけど、年末最後に「メークドラマ」が待っていようとは・・・。　今年１年の負債を帳消しにして余裕でお釣りが来たよ（笑）　長く競馬やってるとたまにはいいことがあるもんですねえ（＾−＾；；）

［優勝馬の戦歴及びレースデータ］

勝ったマンハッタンカフェはこれで９戦５勝となった。　父サンデーサイレンス、母サトルチェンジ（母の父ローソサイアティ）という血統。　主な勝ち鞍は今年の菊花賞（ＧI）。　重賞２勝目。　３歳馬の優勝は１９９８年グラスワンダー以来３年ぶり。　関東馬の勝利もそのグラスワンダー以来。　その年の菊花賞馬が有馬記念を制覇したケースは１９９５年のマヤノトップガン以来６年ぶり５頭目。　ちなみに菊花賞が重賞初勝利で、有馬記念も勝ったというケースはそのマヤノトップガン以来２頭目のこと。　なお、菊花賞馬がその後ＧIを勝ったのは意外にもそのマヤノトップガン以来６世代ぶりのことになる。　

　サンデーサイレンス産駒はようやく有馬記念初制覇。これでサンデーサイレンスは産駒による旧８大競走（牡馬クラシック３冠、桜花賞、オークス、天皇賞（春＆秋）、有馬記念）完全制覇を達成した。これは史上３頭目の快挙。　ちなみにライバル種牡馬のブライアンズタイムはまだ秋の天皇賞を残している。

　２着に最低人気アメリカンボスが突っ込んだ。　出走全馬中最低人気だった馬の連対は有馬記念では初めてのこと。　ちなみに、この馬の複勝（２５６０円）とマンハッタンカフェとの馬連（４８６５０円）というのはいずれも有馬記念史上最高配当である。

　騎乗した蛯名正義騎手は、今年だけで実にＪＲＡのＧI４勝になった（高松宮記念、スプリンターズＳ、菊花賞、有馬記念）。　地方のＪＢＣスプリントを入れると５勝。　また、この日までで初の東西通じてのリーディングも確定。　実に大活躍の１年だった。

　管理した小島太調教師は現役時代にはこのレースに縁がなかったが、調教師として念願の有馬記念初制覇を達成した。　ちなみに、管理馬によるＧI勝利はこれで３度目になる。

　（上：　有馬記念で優勝したマンハッタンカフェ号。右：レースの表彰式後、インタビューに答えた蛯名騎手。　引退するテイエムオペラオー・メイショウドトウの「２強」に対し「来年は任せてください」という力強いコメントが聞かれた。）