第６８回日本ダービー観戦記

　第６８回日本ダービーは、１番人気に支持されたジャングルポケットが重馬場の中最後の直線で脚を伸ばして優勝し、皐月賞の無念を晴らし、２１世紀最初の「ダービー馬」に輝きました。　以下着順です。

　　第６８回東京優駿（日本ダービー）（ＧI、東京芝２４００Ｍ、３歳牡・牝、定量、指定、重）全着順

配当

［ＰＥＮＴＡの写真付観戦記！］

　ついにこの日がやって来た。　日本競馬における最も格式高いＧ１レース、「日本ダービー」の日です。　賞金的には他に高いレースもあるけど、やっぱりこのレースだけは特別なのです。　ただ、この日は朝から降る雨のために観衆の入りがダービーにしては少なめだったかも。

　東京競馬場には大体午後１時半ぐらいに到着。　７Ｒの３歳オープン「駒草賞」というレースから見ることができた。　ちなみに、日本ダービーは「東京９Ｒ」に組まれている。　ダービーと有馬記念の時だけは「９Ｒ」に組まれてるんだったな、そういえば（ちなみにジャパンカップの時も１０Ｒ。　他は全部１１Ｒだね）。　間違えないようにしなきゃ・・・ってそもそも今日は１１Ｒまでないし、大丈夫か（笑）。

　ちなみに・・・雨は大体２時半ぐらいに止んだかな。　しかし、前の８Ｒの古馬準オープンの１８００Ｍ戦のタイムは・・・１分４９秒台。　大体２秒ぐらいは良馬場に比べると時計がかかるぐらいの重さなのかな？　さてと、馬場の状態チェックはこのぐらいにしてさっさとパドック行かないと・・・まあ、馬券買うのはすぐ終わるから良さそうだけどね〜！！

　パドックはもはやお目当ての２・３頭を見ただけであっさり終了（笑）　ジャングルポケットもダンツフレームもクロフネも・・・いい状態で来てるなあってのは確認。　そんで、馬券を購入！　なんですぐ終わるのかって言うと・・・今日のダービーに関しては、実はもう今年の初めから・・・いや、もう去年の時点で本命を決めていたから、なのだ。　ちなみにその馬はって言うと、他でもないジャングルポケットなんだ。　まあメンバー的に１番人気になっちゃったけど、実は皐月賞馬のアグネスタキオンが無事にこの舞台に出てたとしても迷わず本命にするつもりだったし。　人気がどうかなんてあんまし関係なかったってわけ。　ジャングルの単勝と、対抗ダンツフレームへの馬連を厚めに。あとは・・・万馬券狙いの馬連を少々。　ただ、結果的にいうとこれを「ワイド」にしてればもっと良かったかな（笑）

　やがて本馬場入場。　晴れの舞台に駒を進めた１８頭の優駿達の入場です。　黒い馬番の入った白いゼッケンの上にまたがった１８人の騎手が、それぞれのお手馬を返し馬に導いていく。　あと２０分少々の後には今年、いや２１世紀最初の「栄光馬」が決定するのである。　それを目の前で見られるってのは最高だね。

　おお、そして出走前のセレモニー。この辺りが日本ダービーっぽくって良いなあ。　やがて君が代斉唱。　今年は一体誰が・・・おぉ、なんと只今新婚ホヤホヤ、幸せ絶頂の西城秀樹ではないか！　カンゲキ〜〜〜〜〜（超爆）　ってまあ、この後本当にカンゲキ〜〜〜〜〜ってなるんだけどね・・・（笑）

　やがて・・・いよいよ定刻の３時３０分。　待ちに待った発走時刻です。　ちなみに、いつもはゴールの瞬間の写真を撮ろうと準備しはじめる時間なんだけど、今日は一切そんなことはしない！　しっかりと「今世紀最初のダービー馬」誕生の瞬間をこの目に焼き付けるのだ！　そしてファンファーレが鳴っていよいよゲート入り・・・特にモタつく馬もいなかった。最後に大外から俺を含め多くのファンの期待を背負ってる１番人気のジャングルポケットが入り態勢完了。いざスタート！

　スタートはさすがに出遅れる馬がいない見事なものだった。　逃げ宣言のキタサンチャンネルを外からテイエムサウスポーがかわしていった。　実はこれもある程度はぺんたの展開予想には入ってた。　この２頭の後ろにルゼルがつけた。さて人気の３頭はって言うと・・・中団で固まってる。　お互い意識しているのは明らかだったね。　ボーンキングが更にその後ろから。

　しかし・・・テイエムサウスポーが飛ばす飛ばす。　１２００Ｍ通過のタイムをちょっと計ってみたんだけど、１分１１秒ちょっと。　この馬場にしてはかなり速いな。　でも、逃げ脚はだんだんと鈍ってきてたな。　人気３頭のうちクロフネがスルスルっと上がっていった。　ジャングルポケットも上がって行きかけたが直線入口でまた控える。　ダンツフレームは・・・ん？若干手応えが怪しいのかな？　何か河内が手綱しごいてるようにも見えたし。大丈夫か？　

　テイエムサウスポーの逃げは直線までで一杯。　そして馬場の真ん中からダンシングカラーがなかなかの脚で先頭に立った。　外からクロフネが来るものの、馬場のせいかちょっとこの前ほどに伸びる気配がない。　むしろ、手応えが怪しかったように見えたのダンツフレームの方が伸びていた。　ダンツフレームが外から脚を伸ばそうとした瞬間、それとクロフネの間をこじ開けてやってくる１頭の馬が！　これこそ・・・ここまで追い出すのを待っていたジャングルポケットだった。

　ジャングルポケットに１発角田の右ムチが入った。　ムチは・・・この１発だけで充分だった。　ジャングルポケットは共同通信杯の時に見せたような反応の良さを見せ一気にダンツフレームを引き離した。　一方、クロフネもここでようやくスピードアップしたがもう時すでに遅し。　ダンツフレームも必死に追うが差は詰まりそうにない。　これで・・・どうやら勝負あったようだ。　ジャングルポケットは２着に１馬身ちょっとの差をつけて堂々とゴール！　その瞬間をこの目にしっかり焼き付けた。　そしてそれと同時に・・・ぺんたも右の拳を握っていた新聞とともに天高く突き上げた。　ぺんたにとっても実に素晴らしいダービーとなった。　ず〜っと本命にするつもりで、それを変えずに本命で押し通して、結局馬券を獲れたのだから。　それにしても、ジャングルはトニービン産駒の「最高傑作」になる可能性も秘めてるね。　牡馬ではまだ「超大物」が出てないし。もう歴代のトニービン産駒の牡馬では最強のような気がする。楽しみである。　で、３着は・・・おお、どうやら粘ったダンシングカラーが入ったようだ。クロフネは５着だったみたい。　しかし・・・ダンシングカラーにも流してはいたんだけど、これ馬連じゃあん！　ワイドで行っても良かった・・・。　これだけが唯一ちょっと、って感じ。　でも、自分が今まで生で見た中では間違いなく「最高！」と断言できる、素晴らしい今年の日本ダービーでした。

　　（上の写真：　レースの後、ウイニングランをする「ダービー馬」ジャングルポケット号。　観衆に向かって天高くいななく姿も見せた。　それは正に「勝利の雄叫び」をあげているようだった）

［ＰＥＮＴＡの勝負馬券・結果！！］

勝負馬券：　本文でも出ているようにジャングルポケット（１８）の単と、馬連９、１７への２点を厚めに。　それと・・・１８からでも万馬券になる組み合わせの馬連を５点ほど。結果的にこれをワイドにしてれば、言うことなかったな〜！　ま、余裕でプラスだったし、満足（＾−＾）

［優勝馬の戦歴及びレースデータ］

勝ったジャングルポケットはこれで６戦４勝となった。父トニービン、母ダンスチャーマー（母の父ヌレイエフ）という血統。主な勝ち鞍は２０００年札幌３歳Ｓ、２００１年共同通信杯（ともにＧIII）。　重賞３勝目。　１番人気の優勝はスペシャルウイーク以来３年ぶり。トニービンの産駒は先週のレディパステルに続く２週連続のＧ１勝利で通算１１勝目。本当にトニービンの産駒は東京コースには相性がいい。　共同通信杯勝ち馬のダービー制覇はあのナリタブライアン以来７年ぶり。　また皐月賞３着から巻き返したのはスペシャルウイーク以来。　またジャングルは大外１８番枠からの勝利。これはサニーブライアン以来４年ぶり。　騎乗した角田晃一騎手はダービー初制覇。　Ｇ１は通算７勝目だが、優勝となると１９９５年にヒシアケボノで制したスプリンターズＳまでさかのぼる。クラシックはＧ１初制覇が１９９１年の桜花賞（シスタートウショウ）だった。　管理した渡辺栄調教師は悲願のダービー初制覇。　クラシック制覇としても実に１９８３年桜花賞のシャダイソフィア以来になるかな。

　（上：　見事に「２１世紀最初のダービー馬」となったジャングルポケット号。　右：レースの表彰式後、インタビューに答えた角田騎手。　フジキセキの無念から６年、夢を叶えた角田騎手はウイニングランの時にどうしようかと思っていたようだ（笑）　そういえば、立ち止まってしまうウイニングランなんて・・・記憶になかったかも）